お米の研ぎ方ひとつで炊きあがりが変わる理由とは?

普段何気なく行っている「お米を研ぐ」という作業。実はこの工程一つで、炊きあがったご飯の味・香り・食感が大きく変わることをご存知でしょうか?今回は、なぜお米の研ぎ方が重要なのか、そしてどうすればもっと美味しいご飯を炊けるのかを詳しくご紹介します。 なぜお米は研がなければならないのか? 精米されたお米には、表面に「ぬか」が残っています。このぬかには独特の臭いがあり、きちんと落とさないまま炊くと、ご飯がにおったり、雑味のある味になってしまうことがあります。 また、古いぬかは酸化しているため、そのまま炊飯すると劣化した油分がご飯全体に影響を与え、風味が落ちてしまいます。 正しいお米の研ぎ方の手順 以下の手順で研ぐことで、透明感のあるおいしいご飯を炊くことができます。 【ステップ1】最初の水は「すぐに捨てる」 お米を入れたボウルに水を一気に注ぎ、1〜2回手早くかき混ぜてすぐ捨てます。この最初の水には、ぬかの臭いや汚れが多く溶け出すため、時間を置かずに素早く処理することが大切です。 【ステップ2】指を立てて、優しく研ぐ 円を描くように、お米同士を軽くこすり合わせます。目安としては20〜30回ほど研ぎ、そのあと水を替えます。これを2〜3回繰り返します。 【ステップ3】水がうっすら白く濁るくらいでOK 完全に透明になるまで研ぐ必要はありません。研ぎすぎるとお米が割れ、粘りが出すぎてベタついたご飯になってしまうことがあります。 NGな研ぎ方 ゴシゴシと力強く洗う 米が割れて食感が悪くなります。 長時間水に浸しすぎる ぬか臭が残ったまま、内部に吸収されてしまいます。 水道水をチョロチョロ流しながら研ぐ 冷水の流れで米の表面が締まり、吸水が不十分になります。 プラスワンテクニック「浄水を使う」 米は研いだ直後から水を吸い始めるため、最初の洗いと吸水時に「浄水器を通した水」や「ミネラルウォーター」を使うと、よりクリアで甘みのある炊きあがりになります。 まとめ お米を美味しく炊くためには、「研ぎ方」と「最初の水」が重要なカギを握っています。たった数分の丁寧な下処理で、いつものご飯がぐんとランクアップするのです。日々の食卓がより豊かになるよう、ぜひ一度、研ぎ方を見直してみてはいかがでしょうか?